経済・市民・文化

2019年9月19日 (木)

保育園の副食費への助成を

 9月13日に市議会本会議質問で私は、保育園の副食費への助成についても質問しました。10月から実施される幼児教育・保育の無償化によって、3歳児から5歳児までのすべての子どもの保育料が無償になります。しかし、これまでは保育料に含まれていた副食費が、保育料から分離され、主食費と合わせて保育所ごとに実費徴収され、保護者の負担になります。副食費には、おかずや牛乳代の他におやつ代も含まれており、公立園の副食費は月額4500円に設定されました。

 保育園における給食は「保育の一環」であることから、〝保育の無償化〟というのなら保護者に負担を求めるのではなく、公費負担を原則にすべきです。全国では少なくとも100を超える自治体で、副食費も無償になります。愛知県下では愛西市が一部を独自に助成する方針です。私は、「保護者の負担を軽減しつつ、給食の質を確保するために、副食費にたいして一定の助成をすべきだ」と要求。市子ども青少年局長は、「国の制度設計を踏まえ、慎重に検討を要する課題だ」と答弁しました。

 国が決めた通りにやるという姿勢ではなくて、児童福祉や食育の推進に市が積極的に取り組んでいくという姿勢に立って、市費による助成について前向きに検討するよう求めておきました。

2019年9月13日 (金)

「表現の不自由展・その後」の中止を求めた河村市長と論戦

 本日の市議会本会議で私は、「表現の不自由展・その後」にたいして河村市長が行った中止要請について質問しました。私はまず、「表現の自由」とのかかわりで市長に3点質問しました。市長の答弁の要旨と合わせて紹介します。

 

① 市長の行為は、憲法21条が保障する表現の自由を侵害するものではないのか。憲法21条は検閲を禁止しているが、市長が表現の内容に異議を唱えて展示の中止を求めるというのは、事実上の検閲にほかならないのではないか。⇒(市長答弁)(あいちトリエンナーレは)公共事業であり、公共性はチェックされるものなので、まったく検閲ではない。
② 市長の考えは、国や自治体が主催者の一員となった展覧会では、時の政権の立場に批判的な内容の展示はしてはならない。「政治的中立性」が担保された作品しか展示してはならないというのものか。⇒(市長答弁)政治的中立性は意識しなければならない。憲法15条では公務員は全体の奉仕者であって、一部の奉仕者ではないと定めている。
③ 多様な表現の機会を保障することこそ国や自治体の責務ではないか。芸術・文化への公的助成にあたって、国や自治体は〝金は出しても口は出さない〟という原則を守るべきではないか。⇒(市長答弁)口は極力出さない。今回は展示作品の内容が事前に隠されていたので、ちょっと待ってよと言ったのだ。

 

 河村市長が問題にしている作品の一つが日本軍「慰安婦」を題材にした「平和の少女像」です。私は、「慰安婦」問題における歴史認識についても市長に問いました。河村市長は日本軍「慰安婦」問題の存在を認めようとしていませんが、これは、日本政府の公式の立場とも異なります。政府の見解は、1993年8月4日に出された河野洋平官房長官談話です。私は、軍の関与と強制性などを認定した「河野談話」の内容を示して、「『河野談話』が認定した事実を認めるか」と市長に問いましたが、市長は、衆議院議員時代に日本の国会議員がワシントン・ポストに出した強制連行を否定する全面広告に署名していると述べるにとどまり、政府見解への答弁を避けました。

 

 再質問では、河村市長が「日本国民の心を踏みにじる」と感じた「平和の少女像」について、「少女像を見た少なくない人たちは、つらい人生を歩んできた被害者への共感を抱いたのではないか。市長は、少女像が見た人たちに与える多様な感じ方まで否定するのか」と質問。市長は見た人たちの多様な感じ方まで否定できませんでした。文化芸術基本法では「文化芸術は……人々の心のつながりや相互に理解し尊重しあう土壌を提供し、多様性を受け入れることができる心豊かな社会を形成するもの」と謳っています。トリエンナーレで展示された少女像も、れっきとした芸術作品です。

 

 行政が表現活動の場所を提供し、お金も出して、表現の機会を保障してこそ、表現の自由が成り立ちます。私は、「『政治的中立性』を口実に、行政が表現の機会を保障しないということは、表現の自由の重要性を認識していないことになるのではないか」と追及しました。これにたいして市長は、「公共がやると慰安婦像にたいする国の主張を認めたことになる。そうでない人の表現の自由はどうなるのか。多様なことを大事にせないかんじゃないですか」と答弁しました。私は、「行政が認めたと誤解を与えるというのは、市長が日本軍『慰安婦』問題はなかったとする歴史修正主義の色眼鏡で見ているからではないか。芸術作品に対する評価は、見た人に判断してもらえばいいのです」と反論。「市長が行った中止要請は、表現の機会と見る権利を奪った、公権力による表現の自由の侵害だ」と厳しく指摘しておきました。

 

2019年6月19日 (水)

木材保管庫に3億円余――天守閣「まず解体」「まず木材調達」は乱暴

 6月議会に河村市長が提出した補正予算には、天守閣木造復元に使用する木材を保管・加工する施設を名城公園に設置する経費として、2か年計画で3億1700万円が盛り込まれています。文化庁に木造復元の許可申請すら出すことができないのに、すでに94億円余をかけて木材の調達を進め、こんどはその保管庫まで3億円余をかけて造るというのです。

 復元の許可申請が出せない状況の下で、河村市長は4月、天守閣の解体だけを先に申請するという奇策に打って出ました。これにたいして、有識者でつくる市の石垣部会は、「石垣や地下遺構の調査がまだ行われておらず、現況把握ができていない中での工事計画で、『石垣への影響が軽微』との結論は承服しがたい。天守閣解体の工事計画を推し進めることは容認できない」との意見を表明。文化庁にも伝えられています。文化庁が解体を許可する見通しもありません。

本日の市議会本会議で市観光文化交流局長は、解体許可について「いつの文化審議会に諮り、いつ結果が出るのか具体的なスケジュールは聞いていない」と、答弁しました。日本共産党の江上博之議員は、「2020年末完成に間に合わせようと木材の調達を急ぐから、保管庫が必要になる。しかし、復元の許可どころか、解体の許可さえ出ていない。復元の見通しがない中での木材の調達は中止すべきだ。そうすれば保管庫は必要ないではないか」と追及しました。江上議員はさらに、「木造復元の許可の見通しはあるのか」「2022年末の完成期限は守れるのか」と質問しましたが、河村市長は「精一杯努力する」とひと言、答えるのが精一杯でした。

2019年3月 2日 (土)

名古屋城天守閣――復元の見通しもないのに壊していいのか

20192_2名古屋市の来年度予算には、天守閣解体のための仮設構台等の設置工事費が計上されています。私は代表質問で、「木造復元の見通しも立っていないのに、先に天守閣を先に壊していいのか」と追及しました。

 

名古屋市は文化庁から、天守閣解体の許可申請の提出にあたっての留意事項を確認しています。この中では、「石垣等保全の具体的方針」も提出が求められており、この点について「市の石垣部会の意見を付すこと」とされています。しかし、石垣保存の方針については、市と石垣部会との間で意見の一致をみていません。私は、「現状では、石垣部会と意見が一致しない石垣保存方針を文化庁に提出せざるを得ないが、それで解体の許可がおりるのか」と質問。観光文化交流局長は、文化庁が許可してくれる保証を示すことできませんでした。 

河村市長が、解体を先行させようとしているのは、木造復元については申請の見通しすら立っていないからです。文化庁からは、復元申請にあたって、天守台の石垣の保存方針について、石垣部会と認識を一致するよう求められていますが、石垣部会の了承が得られていません。市の復元計画は、木造復元した後に石垣の本格的な修復をするというものですが、石垣部会は石垣の保存について必要な措置をとることが最優先との立場です。上物の建て替えが先か、土台の石垣保存が先か――ここに認識が一致しない根源があります。私は、「石垣の保存方針について、石垣部会の了承を得られる見通しはあるのか」と質問しましたが、河村市長は願望しか述べることができませんでした。天守閣の解体は中止し、木造復元は市民の意見を聞いて再検討すべきです。

2019年2月 7日 (木)

文化財としての価値がある名古屋城天守閣を壊すな!

名古屋城天守閣の木造復元で、河村市長は、木造化計画から切り離して、先にいまの天守閣を解体すると言い出しました。解体のみの許可申請を今年5月の国の文化審議会に提出するというのです。本来は解体と復元は一体のものです。復元の見通しが立っていないのに、先に壊してしまう。こうして木造化の既成事実をつくろうというのは、安倍政権が沖縄・辺野古でやっていることと同じではないでしょうか。 

河村市長は「耐震性が低い天守閣は震度6強で倒壊する可能性がある」と言います。だったら耐震改修すればいい。天守閣の耐震性が低いことは20年以上も前からわかっていたことです。以前の名古屋城跡整備計画では耐震改修という方針が示されていました。この方針を覆し、耐震性の低い状態を放置しておきながら、それを「解体」の理由にあげるのは、天に唾するものです。 

いまの天守閣は、そんなに簡単に壊していいものではありません。「外観は焼失前の天守閣と寸分も違わぬ姿に復元」されており、「文化財としての価値」がある、と名古屋市も認めています。「2022年復元完成」に間に合わせたいがために、貴重な文化財を壊すのは、誰がみても急ぎ過ぎです。「文化財としての価値がある天守閣を壊すな」――この声を広げましょう。

2018年9月26日 (水)

名古屋城天守閣 木造復元の許可申請メド立たず

名古屋城天守閣の木造復元は、文化庁の許可を得るための申請段階で足踏みしています。市は10月に開かれる文化審議会までに基本計画書案を提出する予定ですが、「時間的に大変厳しい状況」と市議会で答弁しました。文化庁の許可は早くとも来年5月にずれ込む見通しで、「2022年完成の工程見直しにもつながりかねない状況」(「中日」)です。

 

申請のメドが立っていないのは、「石垣の保存方針について、地元有識者と認識の一致をみていないことを文化庁から指摘された」(市答弁)からです。名古屋市の石垣保存方針は、緊急性の高いものについては優先的に対応し、本格的な石垣の修復は天守閣木造復元後に行うという二段階方針です。一方、市の石垣部会の有識者からは、一般論として建物復元よりも石垣保全が最優先という意見が出されています。昨日の本会議では、日本共産党の江上博之議員がこの点を追及。市観光文化交流局長は、「石垣部会は、『天守台石垣が深刻な状況にあり、石垣の保全について検討し必要な措置を取ることが最優先であり、名古屋市の示した石垣の保全方針では不十分である』と考えている」と答えました。

 

石垣部会の有識者と名古屋市が、石垣の保存方針で一致する見通しは立っていません。エレベーター問題もあります。それでも河村市長は、「2022年12月復元完成」にこだわっています。江上博之議員は、「2022年完成にこだわることが、すべての問題の原因だ。いったん立ち止まって市民の意見を聞くために、計画を見直すべきだ」と追及しましたが、河村市長は「見直すつもりはない」と答弁。木造復元計画は混迷に陥っています。

2018年7月 4日 (水)

文化庁が許可する見通しのない天守木造化のための木材契約に反対する

 本日の市議会で、名古屋城天守閣の木造復元のために、木材の調達などを竹中工務店と契約する議案が、日本共産党と自民党の2議員以外の賛成多数で可決されました。西山あさみ議員が反対討論に立ち、「文化庁が現天守閣の解体・木造化を許可する見通しがない中で、木材調達を先行させるという強引なやり方は、市民にさらなる負担をもたらす恐れがある」と批判。「2022年完成のスケジュールありきの木造化計画は、いったん立ち止まり、市民の声を聞くべきだ」と求めました。

 

有識者による「石垣部会」は、「江戸時代から残る価値ある石垣を、復元で傷める恐れがある」と警告し、文化庁の復元検討委員会も「天守解体および木造天守建築時における、天守台石垣に対する影響を考える必要がある」と名古屋市に意見しています。石垣調査について市は、目視による調査で十分としていますが、石垣の専門家は、穴倉の石垣根石・背面調査も必要だと指摘しています。これらの指摘にたいして市は、「理解してもらえるよう努力する」と繰り返すだけで、文化庁の現状変更許可が得られる保証はありません。

 

見通しのない中で木材契約をすれば、さらなる市民負担に繋がります。いま、契約をしなかった場合には損害賠償請求はありませんが、急いで契約し、許可が得られず計画が延びれば、木材の保管料に毎年1億円かかると市は答弁しています。竹中工務店との基本協定では、業者自らの努力のみで難しい場合には、費用負担についても市側と協議することが明記されており、事業費の高騰に繋がる恐れがあります。

2018年6月27日 (水)

天守閣木造化の木材契約する時ではない

 名古屋市議会には、名古屋城天守閣の木造復元のための木材の調達・製材などを94億円余で竹中工務店と契約する議案が提出されています。日本共産党の江上博之議員は6月22日の本会議で、「木材契約の前にやるべきことすら行われていない」として、①現天守閣を解体、木造化するための「現状変更許可」が、文化庁から得られる状況にない、②エレベーターに代わる「新しい技術」は現時点ではなく、開発の見通しもない、③文化庁が木造化の条件としている「現在の石垣の劣化状況などの調査」が終わっていないことなどをただしました。

 

 渡邊観光文化交流局長は、石垣調査について「年度内に報告書を取りまとめたい」と答弁しました。こんな状況では、今年秋に得たいとしている文化庁の許可は到底無理でしょう。本会議では、自民党議員の質問に答えて広沢副市長が「スケジュール的には厳しい状況と認識している」と述べました。文化庁の許可を得る時期も見通せない状況で、「2022年12月完成」という超短期のスケジュールを前提に、木材の調達・製材を先行させてよいのでしょうか。いったん立ち止まるべきです。明日からの委員会質疑が注目されます。

2018年5月15日 (火)

バリアフリーに逆行する天守閣木造復元は愚行

 名古屋城天守閣の木造復元をめぐって、エレベーター設置問題が矛盾を拡大しています。障害者団体からは、エレベーターを設置しないことは「不当な差別的取り扱い」であり、障害者差別解消法に違反しているという指摘もなされています。

 

河村市長は、階段を昇降する「車いす型ロボット」を開発するといいますが、現状は「なだらかな階段を3段昇降することが可能」(市資料)にすぎません。本日の市議会経済水道委員会で市当局は、復元完成予定の2022年12月までに開発できるメドがたっていないことを認めました。エレベーターは障害者のみならず、急な階段の昇降に苦労する健常者にとっても必要です。障害のある人だけを特別扱いすること自体が差別なのです。バリアフリーという時代の要請に逆行する公共建築物の建設は愚行だと言わなければなりません。

 

 エレベーター設置問題で混迷を深めているのは、河村市長が〝本物〟復元にこだわり続けているからです。しかし、耐震補強や防火・避難などで現代建築物と同等の安全性は確保しなければならず、百パーセント史実に忠実な復元はありえません。天守復元を請け負う竹中工務店も、「(短い工期で)史実に忠実な復元を実現するには不可能といえるほど非常に厳しい」(技術提案書)と吐露しています。河村市長は「レプリカ」を本物と偽り、「50~100年で『国宝』になる」とぶち上げていますが、バリア(障害物)のある21世紀の建築物が国宝になるとは到底思えません。

 

 河村市長は、「エレベーターを設置しない方針について『(市長選や市議会の議決など)市民の選択で旧国宝のものを復元しようと決まった。もう一回さかのぼるのはおかしい』」(「朝日」)と語ったと報じられています。はなからエレベーターは設置しないという考えだったのです。それならどうして、2月議会の私の代表質問にたいして、「エレベーターは設置しない」と明言しなかったのか。議会で誠実に答弁しない一方で、「議会の議決」(共産党は反対)を持ち出すのは欺瞞的です。

 

 バリアフリー問題一つとっても容易に解決できない天守閣木造復元は、いったん立ち止まるべきです。そのうえで現天守閣の耐震改修も含めて再検討することを求めます。

2018年5月 8日 (火)

何のための名古屋城天守閣〝閉鎖〟か

 名古屋城天守閣が5月7日に閉鎖されました。「木造復元が完成する予定の2022年末まで4年7か月間は入場禁止」と報じられていますが、早期に開放することは可能です。逆に入場禁止期間が長引く恐れもあります。

 

 だいたい何のための閉鎖なのでしょうか。「木造復元にともなう調査や工事のため」と市は言いますが、工事はおろか調査を実施する見通しさえたっていません。調査とは天守台の石垣、とくに天守閣の出入り口がある地階(「穴蔵」)の石垣の安全性調査です。調査のためには有識者会議を開き、文化庁に申請して許可を得る必要がありますが、市内部の取りまとめが終わらないため、有識者会議(石垣部会)も開催できない状況だといいます。

 

石垣調査について文化庁は、「木造復元計画とは切り離し、石垣の保全のための調査と明確にするよう指導」(「読売」)しているといいます。穴蔵などの石垣の調査が終わったら、扉を開放すれば再び現在の天守閣に入場できます。「耐震性が乏しい天守閣にまた入場させるのか」と言われるかもしれません。だったら耐震改修すればよいではありませんか。木造復元のために「閉鎖ありき」という進め方は、綻びを拡大させるだけでしょう。

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