市民税減税・財政

2026年3月23日 (月)

公の施設の使用料値上げ――日本共産党市議団の論戦と市民運動が議会を動かす

 名古屋市議会の2026年2月定例会で焦点となった市の施設の使用料値上げにかかる来年度予算案と条例案は、自民・民主・公明・減税などの賛成で一部修正されて可決しました。修正は、駐車場料金だけを上限500円までの値上げに抑えるというもので、これによる値上げの抑制額は7千万円余と、原案の12億6千万円(今年10月からの半年分)からすればわずかです。日本共産党市議団は、予算案と修正案にたいする反対討論で、「市民の負担が増えることには違いがない。使用料値上げは撤回を」と求めました。

 今回の使用料改定は、752にものぼる施設が対象となる軒並み値上げであり、1月9日に予算の財政局案でその内容が示されると、19日までの意見募集の期間に600件を超える批判や疑問の意見が寄せられました。しかし、議会の中では当初、修正の話が出てくるような雰囲気はありませんでした。本会議の質問でこの問題をとりあげたのは、公明党だけでした。議会が開会すると文化団体が団体署名にとりくみ議会の各会派に値上げ中止を要請しました。革新市政の会も市役所前で宣伝行動を行い、会派回りを行う。そして報道などで値上げを知った市民の反対の声が急速に広がりました。

 共産党市議団は所属委員会でこの問題を、①物価高騰で苦しんでいる市民に負担増を強いる、②それぞれの施設の設置目的に照らして使用料に受益者負担の考え方を適用することの問題点という角度から追及しました。財政福祉委員会では、③富裕層優遇の「減税」の財源づくりのために、福祉の後退を招くという角度からも追及しました。

 「公の施設」は「住民の福祉の増進」を目的とすると、地方自治法で定義されています。財政福祉委員会で私が「公の施設はどのように定義されていますか」と質問すると、課長が要領を得ない答弁をしたので、「地方自治法ではどう定義されていますか」と聞くと、財政局長が「公共の福祉のため」と答えました。「公の施設」のそもそも論を踏まえず、とにかく値上げで財源をかき集めようという姿があらわになりました。

 駐車場の料金は、千種スポーツセンターや女性会館では300円を1000円にするという値上げ案でした。「周辺駐車場と同程度の料金とする」との受益者負担の考え方にもとづくものです。共産党市議団は、「公の施設の駐車場は、施設を利用する市民の利便性を向上させ、施設の利用を促すためのものだ。儲けをあげるためのコインパーキングと同程度の料金とすることは、公の施設を収益施設に変質させるものではないか」と追及しました。

 こうした本質をつく共産党市議団の論戦と市民世論の高まりが、自民党などを動かして修正に追い込んだと思います。広沢「オール与党」市政による市民犠牲の政治には堂々と反対の論陣を張る共産党市議団の存在意義が発揮されたと思います。

 

2026年3月16日 (月)

名古屋市の施設使用料の軒並み値上げはストップを

 文化小劇場、スポーツセンター、生涯学習センター、テニスコート・野球場、東山動植物園、名古屋城…。名古屋市の752にものぼる施設の使用料が値上げに。文化団体や革新市政の会などが「値上げストップ」の声をあげています。

 私は、市議会財政福祉委員会で使用料値上げについて3つの点から問題をただしました。第1は、軒並み値上げであり、物価高騰で苦しんでいる広範な市民に、今年度半年分では12億6千万円、平年度ベースで34億4千万円もの負担増を強いることです。文化施設の使用料値上げは、利用する文化団体にとどまらず、文化・芸術を鑑賞する市民も、入場料の引き上げとなって影響を受けるでしょう。「市民の急激な負担増とならないよう上限を原則50%」にしたといいますが、「1.5倍は急激な負担増ではないのか」と追及すると、当局は大きな負担になることをしぶしぶ認めました。

 第2は、「住民の福祉の増進」を目的とする「公の施設」に受益者負担論を導入したことの問題です。スポーツセンターなどの駐車場では、料金が2倍、3倍に値上げされるところが少なくありません。「周辺駐車場と同程度の料金とする」との受益者負担の考え方にもとづくものですが、公の施設の駐車場は、施設を利用する市民の利便性を向上させ、施設の利用を促すためのものです。その料金を、収益をあげるためのコインパーキングと同程度の料金とすることは、公の施設を収益施設に変質させる考え方にほかなりません。

 第3は、今回の使用料改定は「行財政改革」として位置づけられており、富裕層優遇の「減税」の財源づくりのために、福祉を後退させることです。河村前市長も広沢市長も、市民税減税の財源は「行革」で生み出すと言ってきました。財政局は、「減税の財源はこれまでの行財政改革で生み出している」と言いますが、財源に色がついているわけではありません。「行財政改革」の一環である施設使用料値上げが、市民の負担増をもたらすことから、市民税減税が市民サービスの低下を招くものであることが、明らかになったと思います。

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2025年10月 8日 (水)

市民税減税――47%の市民はゼロ円、0.1%の富裕層は20万円超

 9月議会では昨年度の決算審査を行っています。私は、市議会財政福祉委員会で市民税減税について質問しました。

 昨年度、減税額がトップの方は376万円も減税されました。この方の推計年収は12億5千万円です。市民の0.1%に満たない年収7000万円を超える高額所得者は、減税額が20万円を超えます。一方で、市民の47%は市民税非課税のため、1円も減税されていません。

私は同委員会で、日本人の平均的な年収の方の市民税減税額を明らかにしました。
<給与所得者> 平均年収478万円(国税庁統計) 減税額⇒4600円(夫婦・子ども2人世帯)
<年金所得者> (年金額は厚労省統計)
男性の平均厚生年金額200万円  減税額⇒1300円(単身世帯)
女性の平均厚生年金額130万円  減税額⇒ゼロ円(単身世帯)

 税と財政が果たすべき役割の一つは、負担能力に応じた税制や社会保障によって、所得を再分配し、格差を是正し、すべての人の暮らしや生業を守ることです。ところが、市民税減税は高額所得者ほど減税額が大きくなり、市民税非課税の低所得者には恩恵がありません。私は、「市民税減税は中止し、100億円を取り戻して、物価高騰で苦しんでいる市民の暮らしを支える施策に充てる。これが所得の再分配を進めることになるのではないか」と質しました。

2024年12月 6日 (金)

広沢市長と初論戦――市民税減税100億円を福祉・暮らしに

 12月5日の本会議で、私は広沢一郎市長と初めて論戦しました。市長選挙で大きな争点となった市民税減税についてです。

 市民税減税は、住民税が非課税の人や控除対象となる配偶者や扶養親族など市民の約半数には1円も減税がありません。減税の恩恵を受けているのは、一握りの大金持ちであり、約9割の市民は減税額がゼロか、年間数百円、数千円です。その一方で、これまでの河村市政は、介護保険料や国民健康保険料などの値上げを繰り返してきました。今年度、介護保険料が年額3696円値上げされた保険料段階が第6段階の高齢者は、非課税ですから、市民税減税はゼロです。収入が年金のみで年間150万円の一人暮らしの高齢世帯の国保料は、年額1370円の値上げですが、この世帯も非課税ですから、減税の恩恵はありません。

 河村前市長も広沢市長も、「減税をやめれば増税になる」と言います。しかし、約半数の市民は、そもそも市民税を納めていないのですから、減税をやめても増税になりません。減税されている市民にとっても、減税をやめた方が、暮らしが楽になるケースが少なくありません。その一つが、小学校給食の無償化です。小学校給食が無償になれば、子育て世帯の負担が児童1人につき年間4万8400円軽くなります。

 私は、「物価の高騰で苦しんでいる低所得者にとって、市民税減税は暮らしの支えにまったくなっていないことは明白ではないか」「年間数千円から1万円程度の減税よりも、約5万円負担が軽くなる給食費無償化の方が、子育て世帯にとっては、はるかに生活支援になるのではないか」と質問しましたが、市長は「市民税減税は、納税者の可処分所得を増やすことで市民生活を支援するもの」と市民税減税の目的を繰り返すだけでした。

 私は、「市民税減税は、減税政策としては本質的な欠陥がある。それは、税の公平性を損なう減税ということだ」と指摘。かつて東京都議会で、個人都民税の一律減税への認識を問われた小池百合子知事も、高額所得者ほど減税額が大きくなる、個人都民税が課せられない方々に対しては効果が及ばない、だから、税の公平性の観点から課題があるという認識を示したことを述べて、「市民税減税は、定率・一律の減税であるため、税の公平性の観点からは課題があるという認識はないか」と質問しました。

 広沢市長は、「一律の税率ということは、所得に比例して同じ割合で負担するということであり、公平な制度になっている」と答弁。私は、「税の負担という点では、公平かもしれない。しかし、減税という点では不公平ではないか」と指摘し、「高額所得者により多くの恩恵を施し、格差を拡大する不公平な減税はやめて、100億円を市民の福祉・暮らしの応援に回せ」と求めました。

2023年5月17日 (水)

住民税非課税世帯と低所得の子育て世帯への給付金支給の補正予算可決

 市議選後初の臨時市議会が開催されています。臨時議会では、物価高騰支援として国が決めた給付金を支給する補正予算を全会一致で可決しました。

 給付金は2種類。住民税非課税世帯には3万円が、6月以降に支給されます。また、児童扶養手当を受給しているひとり親世帯や住民税非課税の子育て世帯には、子ども1人あたり5万円が、5月29日に手当等の口座に振り込まれます。どちらの給付金も「家計が急変した世帯」への支給も含まれますが、その対象者について国が詳細を示していないため、支給作業が進んでいません。早急に給付するよう求めていきます。

2022年11月25日 (金)

インボイス制度導入の中止・延期を――河村市長「来年10月はやめた方がいい」

 本日の市議会本会議で、政府が来年10月から導入しようとしているインボイス制度の導入について質問しました。

 財務省の国会答弁では、免税事業者のうち161万者が新たに課税事業者になり、平均15万4千円、合計で2480億円の増税になると試算されています。課税事業者を選べば負担が増え、免税事業者を選べば仕事がなくなる。インボイス制度は、小規模事業者やフリーランスの人たちに増税か廃業かという地獄の選択を迫るものです。私は河村市長に「インボイス制度の中止・延期を国に要望すべきではないか」と質問。市長は「(インボイスは)国の根こそぎ課税という考え方だ。商売をやっている人を苦しめてはいかん。来年10月(実施)はやめた方がいい」と答弁しました。

 シルバー人材センターの会員は、請負などの契約で働いており、センターからの配分金が月3万円から4万円と少額であるため、会員は免税事業者の扱いです。インボイス制度が導入されると、免税事業者である会員と取引関係にあるシルバー人材センターは、配分金に係るインボイスをもらえず、その分の消費税額を控除できなくなります。インボイス制度が完全実施された場合、名古屋市シルバー人材センターが新たに負担することになる消費税額は「約2億円」であることが明らかになりました。

 国は、シルバー人材センターの発注額の約3割を占める地方自治体に対して、発注価格の引き上げを要請しています。国による特例措置や財政支援が講じられなければ、名古屋市も、センターの苦境を救うために、発注価格を引き上げなければならないでしょう。しかし、「これは、市民の税金が、センターを経由して、消費税として国に吸い上げられるということです。理不尽な話じゃないですか」と、私は指摘しました。

 インボイス制度が導入されると、市の特別会計や公営企業会計では、免税事業者からの仕入れに含まれる消費税額を差し引くことができなくなり、消費税納税額が増えてしまいます。そのため来年度以降の競争入札の参加資格にインボイス登録を加える自治体が出てきました。そこで総務省は10月7日、免税事業者を入札から排除するのは「適当ではない」とする通知を出しました。私は、「総務省の通知を踏まえて、競争入札においては、免税事業者を排除するような参加資格は定めないと断言せよ」と質問。市財政局長は「インボイス登録事業者であることを参加資格の要件とすることは検討していない」と答弁しました。

2022年6月27日 (月)

消費税減税に“ダンマリ”の河村市長

 6月24日の市議会本会議で、私は物価高騰から暮らしを守る対策について質問しました。

 すべての物価を一気に引き下げる消費税減税は、最も効果的な物価対策です。私は、「減税」を標榜している河村市長に、「消費税をただちに減税することを国に求める考えはないか」「大企業と富裕層に応分の税負担を求め、消費税を減税するのは、税制の公正という観点からも当然だと考えないか」と質問しました。河村市長は、「何べんもおんなじ質問をしてもらっても困る」とか、金持ち優遇の「市民税減税」に共産党が反対したことへの筋違いの答弁を繰り返し、消費税減税については何も語らず、“ダンマリ”でした。私は河村市長に、「『減税」の看板が泣きますよ」と言っておきました。

2020年3月17日 (火)

新型コロナ危機から市民生活を守る予算に組み換え提案

 日本共産党名古屋市議団は、3月17日の市議会本会議に予算の組み替え動議を提出しました。いま、新型コロナウイルス感染症の広がりが経済と市民の暮らしに大きな影響を与えています。私たち市議団の組み替え案では、まず、市民の暮らしと中小企業・業者の営業を守り、子育て・教育を応援するために、以下の提案を行いました。

◆後期高齢者医療保険料の値上げ分(平均年8410円)を補助する。
◆介護保険料を1人年平均3千円引き下げる。
◆国民健康保険料の子どもにかかる均等割を廃止する。
◆子ども医療費無料化を通院も18歳まで拡大する。
◆学校給食費の値上げ分にたいして助成するとともに、第三子以降の給食費を無償にする。
◆小中学校の統廃合計画を中止し、少人数学級を進める。
◆高校生への給付型奨学金の支給対象を全学年の非課税世帯に拡大する。
◆私立高校授業料への補助を拡充する
◆住宅リフォーム・商店リフォーム助成制度の創設などで中小企業・業者の営業を支援する。

 以上のような市民生活を応援する事業を進めるために必要な予算は116億円です。この財源は、金持ち優遇の市民税減税を中止することで、税収を約92億円増やすとともに、ムダな大型開発事業や不要不急な事業は中止して確保します。名古屋城天守閣木造復元関連の支出金もやめます。この予算組み替え動議は、残念ながら否決されました。

2018年3月 6日 (火)

法人市民税の「減税」廃止は効果がなかったからでは――代表質問④

法人市民税については、2019年度から5%減税を廃止する条例改正案が提案されています。河村市長は廃止する理由について、「名古屋市が先導した減税に国が追随して、法人税率が引き下げられたから」と言っています。でも、国の法人税率の引き下げで恩恵を受けているのは、もっぱら大企業です。大企業の内部留保は増え続けていますが、その多くは設備投資などに生かされず、法人税率の引き下げは、大企業の「カネ余り」状態をいっそう促進するものにほかなりません。

 

昨年11月に公表された『市民税5%減税検証報告書』では、法人に対するアンケート結果を踏まえて、「新たな投資や雇用の拡大に対するインセンティブとしては、十分機能しているとは言えない」と指摘されています。私は代表質問で、「減税の廃止は、『地域経済の活性化』という市民税減税の目的が果たされず、減税の効果がなかったからではないか」と追及しました。

 

減税廃止にともなう増収分は約34億円。このうち半分は、企業が名古屋市などに寄付した場合に、2年間の時限措置ですが、法人市民税を減免する企業寄附促進特例税制を創設します。昨年度、法人市民税の納税額が最も多かった企業の納税額は約27億8千万円。この企業が、仮に名古屋市に1億円寄付したとすると、現行の税制でも損金算入によって3060万円軽減され、新たに創設する寄附促進特例税制で69%に相当する6900万円が還付されますので、寄付した1億円がほぼ全額軽減されます。私は「巨額の内部留保を抱えている大企業にまで、寄附促進特例税制で税金を還付する必要はないのではないか」と追及しました。

2017年9月11日 (月)

若宮商業の存続などを河村市長に要望

1709111559本日、日本共産党市議団は、河村たかし市長にたいして来年度予算編成にあたっての要望を行いました。「大型事業を見直し、くらし・福祉優先の市政へ転換を!」「訪れたくなるまちづくりもいいけれど、住みたくなるまちづくりにこそ力を注いで!」――この声にこたえて市政運営を転換させる必要があります。予算要望は、この視点から取りまとめました。

 

予算要望では、若宮商業について、「志願者も多く、地元企業からの信頼もあつい若宮商業の廃校計画は、関係者の合意もない。きっぱり中止する」ことを求めました。これにたいして河村市長は、「同窓会にも説明もしないで(閉校計画が)新聞に出たので、(卒業生などが)怒るぞという認識です」「当然のことながら同窓会などに説明したと思っていたので、(教育委員会から)説明を受けたときに、そのことに頭が回らなかった。アイムソーリーというしかない」と答えました。

「日本共産党名古屋市議団の2018年度予算要望書」

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