福祉・介護

2019年11月27日 (水)

敬老パス――回数制限せずとも、利用拡大できる

 名古屋市は、敬老パスをJR、名鉄、近鉄でも利用できるようにする一方で、敬老パスの利用回数に上限を設ける方針を示しています。回数制限を導入するねらいは、敬老パス事業費の抑制です。事業費の「暫定上限額」なるものを設定し、それを超えないようにしようというものです。JR、私鉄への利用拡大に必要な経費は8億9千万円。これは名古屋市の一般会計予算1兆2千億円の0.1%にも満たない金額で、なんとでもなります。名古屋城天守閣の木造復元の見通しもないのに、90億円もかけて木材を調達しているぐらいですから。

 11月26日の市議会本会議で、日本共産党の岡田ゆき子議員(北区)が敬老パスについて質問し、利用制限を設けないで、利用拡大するよう求めました。質問の中で、私鉄に利用拡大しても、税金投入額は将来にわたって「暫定上限額」を超えないことが明らかになりました(下図)。市の社会福祉審議会は、利用制限を設けることについて、「高齢者の社会参加意欲を低下させる可能性がある」と意見具申しています。岡田議員は、「利用回数制限の導入は、高齢者に〝使う回数を抑えないと、必要となったときに利用できなくなると困る〟という心理が働き、社会参加意欲を低下させる」と追及しました。

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2019年10月11日 (金)

敬老パス JR・私鉄への利用拡大は大歓迎。利用上限回数は問題

 本日の市議会財政福祉委員会で、敬老パスのJR、名鉄、近鉄への利用拡大と利用上限回数の導入について方向性が示されました。実施は2022年2月から。JR、名鉄、近鉄の名古屋市内の運行区間で敬老パスが使えるようになります。利用者は敬老パスにチャージした上で、いったん運賃を支払って乗車し、後から市が運賃相当額を2か月ごとに利用者に返還するという方式です。利用回数の上限は年700回が妥当だと、健康福祉局は答弁しました。700回とは1週間あたり13回。バスと地下鉄を乗り継いで往復すると4回になるので、こうした利用は週3日までに制限されます。

 

 利用上限回数を導入するのは、敬老パス事業費の「暫定上限額」を維持するためです。「暫定上限額」は、過去最大の事業費を消費税込みで超えない額として設定され、消費税10%ベースで145億円とされています。これを今後10年間、超えないようにするために、利用上限を700回にする。そうすれば約14億円の財源が浮くというものです。

 

 しかし、仮に事業費に上限を設けるとしても、設定根拠を変えれば金額が変わってきます。①市の財政負担額を上限にすれば、事業費が過去最高だった2003年度は一部負担金の導入前なので、10億円余りにのぼる一部負担金収入を加えると、事業費の上限は155億円余りになります。②敬老パス事業費の一般会計予算に占める割合を上限にすると、事業費が過去最大だった2003年度は1.34%でしたが、今年度は1.14%に減少しており、2003年度の1.34%を上限とすると167億円になります。このように、145億円という金額は、財政負担額でも、財政負担割合でも、過去最大と比べて実質的に市の負担を減らすものであり、上限額とはなりえないものです。

 

 しかも、「暫定上限額」を超えないという呪縛にとらわれて、利用回数に上限を設けると、敬老パスの利用を抑制しようとする心理的圧力になるでしょう。財政福祉委員会での岡田ゆきこ議員の追及に、健康福祉局はこのことを否定できませんでした。利用上限回数の導入は、「高齢者の社会参加を支援し、もって高齢者の福祉の増進を図る」という敬老パスの目的を後退させるものといわざるをえません。

 

2019年3月 4日 (月)

「公費1兆円投入」で、国保料の大幅引き下げを

「仕事の受注がゼロになり、国保料を払えなくなった。滞納の取り立てで、従業員の給料分も含めて預金のほぼ全額が差し押さえられた」――こんな訴えが、私たち市議団に少なくありません。国保料を滞納している世帯は、名古屋市内で4万1千世帯を超え、国保加入世帯の13%にのぼっています。私は代表質問で、高すぎる国保料を協会けんぽ並みに引き下げるために、公費の1兆円投入を国に要請するよう河村市長に求めました。市長は、「知事会の会長だったか、1兆円と言ったようなので、連絡を取らしていただいて、共同歩調をとれるようだったら、そのようにがんばりたい」と答えました。

 

給与収入400万円の夫婦と子ども2人の4人世帯が、協会けんぽに加入した場合、保険料の本人負担分は年19万8千円ですが、名古屋市の国保料は年34万6440円。1.7倍以上の格差が生じています。公費を1兆円投入すれば、国保の均等割をなくすことができ、この世帯の場合、保険料は年13万3190円となります。均等割をなくせば、国保料を協会けんぽ並みに引き下げることができます。

 

 私は、子どもの均等割の減免も求めました。名古屋市の国保料の均等割は、39歳以下の人で1人あたり約5万3千円です。家族が1人増えるごとに、国保料の負担額が上がっていきます。子どもの数が多いほど国保料が引き上がる。まるで古代の人頭税です。私は、「18歳未満の子どもの均等割を廃止するには17億円で可能。減らされ続けてきた一般会計から国保会計への市の独自繰入金を、2015年度の81億円まで戻せば実施できる」と求めましたが、健康福祉局長は「国と地方の議論を見守る」と答えるにとどまりました。

2018年12月11日 (火)

高すぎる!国保料の引き下げプラン

 Photo日本共産党は高すぎる国保料の引き下げプランを発表しました。国民健康保険の加入者は、高齢者、非正規労働者、非就労者など、収入が低く医療依存度も高くなる特徴があります。労働者が入る健保組合や協会けんぽに比べて保険料が高いため、保険料滞納は加入者の約13%、4万3千世帯にのぼっています。

 国保の構造的な矛盾解消のために、全国知事会は国に1兆円の公費投入を求めています。1兆円が投入されれば、国保だけに設定されている均等割保険料を廃止することができ、協会けんぽ並みの保険料に下げることが可能です。名古屋市国保の場合、年収400万円の4人家族では、年間34万6440円の保険料です。所得に占める保険料割合は13%。協会けんぽの2倍近い負担です。しかし、均等割が廃止されれば13万3190円へと半分以下になります。 

 日本共産党名古屋市議団は、市独自に国保料を1人1万円引き下げるため、大幅に削減した「一般会計からの独自繰入額」を元に戻すことを要求しています。また、私は今年の2月議会の代表質問で、18歳未満の子どもの均等割を減免するよう求めました。18億円の予算で実現できます。無駄な大型事業や市民税減税をやめれば財源はあります。愛知県が出していた市町村への国保補助金も復活させましょう。私たち共産党市議団は、市民と連携した運動と市議会の論戦で国保料の引き下げに力を尽くします。

2018年8月 8日 (水)

社協の生活福祉資金貸付でエアコン設置――審査が迅速になった!

 「知り合いのAさんが熱中症で緊急入院した。生活保護を受けていて、壊れたエアコンを買い替えるお金がないと困っている」――「赤旗」読者から話を聞いた遠藤隆一さんは、さっそくAさん兄妹から事情を聞き、私に相談してきました。私は、「Aさん世帯は今年3月以前から生活保護を利用しているので、エアコン購入費の支給対象にはならないが、社会福祉協議会の生活福祉資金の貸付は利用できる」とアドバイスしました。

 

 遠藤さんは天白区役所保護係に出向いて社協の貸付について相談。職員はその場で天白社協に連絡を入れてくれました。そこで遠藤さんはAさんの兄と一緒に天白社協を訪ね、貸付を申し込みました。生活福祉資金の貸付は、愛知県社協で審査されて決定されるので、当初、エアコン設置は9月最初になると言われました。しかし、県社協の審査が9月末までエアコン設置については毎週開催されることになり、申し込んでから10日間ほどで決定が下りることになりました。Aさん兄妹と遠藤さんは、迅速な対応に喜んでいます。

 

 社協の生活福祉資金の中には、受付から概ね1週間以内に送金される「緊急小口資金」があります。ところが愛知県の社協では「エアコン購入に緊急小口資金は使えない」という判断をしていました。日本共産党名古屋市議団は8月3日、厚生労働省に出向いてエアコン設置に関する申し入れを行い、社協の貸付についても運用の改善を求めました。厚労省は「誤った運用を是正するために通知を出した。エアコン購入費用は、福祉費または緊急小口資金の対象になる」と回答しました。党市議団は、県社協にこのことも伝えて手続きの迅速化を要望していました。

2018年7月30日 (月)

生活保護利用世帯へのエアコン設置で名古屋市に申し入れ

 P1040577 日本共産党名古屋市議団は本日、厚生労働省が新たな生活保護利用世帯にたいして条件付きでエアコン設置を認めたことなどに関して、名古屋市に申し入れを行いました。厚生労働省は6月27日、今年度から新たに生活保護利用を開始した世帯にたいして、「熱中症予防が特に必要とされる者」がいる世帯に該当する場合には、5万円以内のエアコン購入費などの支給を認める通知を出しました。申し入れでは、「厚労省通知に該当する生活保護世帯に、その内容を周知徹底し、必要な対象世帯には可及的速やかにエアコンを設置すること」を要請。健康福祉局長は「各区役所に通知を2回出して、周知している」と答えました。

 

 厚労省の通知では、今年3月までに生活保護を利用している世帯は、エアコン設置費の支給対象とならず、従来通り自分で費用を貯めるか、社会福祉協議会による貸し付け制度を利用するしかありません。今回の厚労省が、熱中症による健康被害が多いことから支給を決めたとすれば、今年3月以前に保護を開始した世帯にたいしても、エアコン設置が必要な場合は支給すべきです。申し入れでは、このことを国に要望するよう市に求めました。健康福祉局保護課長は「電話で厚労省に要望した」と述べました。

 

 

2018年7月 3日 (火)

介護認定業務の民間委託で認定決定が大幅遅延――市に改善を申し入れ

 Img_6395_2 名古屋市は、これまで16行政区で行ってきた要介護認定事業を、今年4月から1か所のセンターに集約・外部委託しました。これに伴い介護認定事務が滞り、現場からは「いつまで待っても認定結果が届かない」「申請を代行したケアマネがちゃんと仕事をしていないのではないかと利用者さんから責められる」「事務センターに問い合わせても電話がつながらない」など、苦情や相談が共産党市議団にも多数寄せらています。

 

 そこで共産党市議団は、居宅介護事業所に緊急アンケート調査を実施。現在までに157件の回答が返信されてきています。申請から認定決定までは、介護保険法では「30日以内」とされていますが、アンケートでは、「51日以上」が4割を超えています。認定有効期間を過ぎているケースでは、利用者にたいして介護サービスの停止や提供するサービスに自費を求める事態も生じています。日本共産党の柴田民雄議員は6月議会の本会議質問で、1_2 こうした事態を生じさせた責任を追及し、改善を要求。市健康福祉局長は「委託業者が人員など体制の強化を行い、9月ごろには従前の水準に戻る見込み」と答弁しました。

 

 そのうえで本日、共産党市議団は名古屋市にたいして、認定事務の遅延について、すべての事業所に経緯と遅延解消の見通しの情報提供を行うこと、有効認定期間を過ぎているケースの実態把握を早急に行うことなどの対応を申し入れました。応対した杉山健康福祉局長は「一日も早く正常に戻すように努めたい。申し入れ事項については、できることがあるか検討したい」と述べました。

2018年3月19日 (月)

敬老パス百万円乗る人いる? 敬老パス攻撃に反論

名古屋市議会で自民党の質問に当局は「敬老パスの対象交通機関の拡大に向けた財源として利用限度額も検討する」と答弁し、マスコミも一日平均13回、年間百万円も使う人がいると報じています。市議会財政福祉委員会で日本共産党の山口清明議員は、「敬老パスはたくさん使ってもらってこそ、健康増進や社会参加などその効果が発揮できる。利用を抑えてしまっては本末転倒だ」と反論しました。

 

共産党市議団には市民からこんなメールが届きました。「百万円も使っているとの議論があるようだが、私は地下鉄市バス全線定期券を購入した。半年で99,960円、一年間で199,920円。20万円でおつりがくる。100万円も払うことはありえません」と。上限が必要とすれば高齢者の利用回数ではなく、健康福祉局から交通局へ支払う積算方法の改善ではないでしょうか。

 

「社会福祉審議会からの意見具申では、利用上限の検討も必要とも指摘されている」との答弁もありました。この指摘は5年も前の指摘です。当時は、対象交通の拡大には50億円が必要と試算されていました。現在は対象交通の拡大に必要な額は9億円+αとの最新の試算が出されています。「利用上限の検討」との意見は最新の試算にもとづく意見ではありません。

2017年7月27日 (木)

名古屋市腎友会と市議団が懇談

Photo腎臓病患者の命と暮らしを守るために活動されている名古屋市腎友会は、市議会の各会派と懇談を進めており、本日、私たち共産党市議団も懇談しました。腎友会からはとくに、「腎臓病の早期発見のために健康診断の血液検査の項目に、腎臓の状態がわかるクレアチニン検査を付け加える」「福祉タクシー券での相乗り制度の導入」「大災害時にも人工透析治療ができるように、透析施設への給水の供給」などの要望が出されました。

 

 懇談では、相乗りタクシーについて、つばめタクシーが名古屋共立病院とかわな病院に通院する患者さんを対象に、実証実験を行うことが紹介されました。腎友会は、透析患者の交通費負担の軽減のために、一乗車に一枚しか使えない福祉タクシー券(重度障害者タクシー助成)を、相乗りでタクシーを利用した場合には乗車人数分が使えるようにすることを求めています。相乗りタクシーは、高齢者の移動手段として国土交通省が実証実験を始めていますが、過疎地に限らず名古屋のような大都市でも、通院や買い物などのために有効な移動手段ではないでしょうか。

2017年7月16日 (日)

「新総合事業」を検証する介護懇談会を開催

 Img_1591日本共産党名古屋市議団は本日、「新総合事業」を検証する介護懇談会を開催。サービス事業所の方や利用者など100人余の参加がありました。 

 名古屋市は、昨年6月から「新総合事業」を開始しました。実施にあたって名古屋市は、人員基準を緩和し、介護報酬を引き下げました。たとえば、基準を緩和した生活支援型訪問サービスは、無資格の研修修了者が行うことを前提としているため、介護報酬はこれまでの7割です。私たち市議団は、安上がりの介護でサービス低下につながるのではないかと市議会で指摘してきましたが、名古屋市当局は「事業所の経営上の問題や人員不足を原因とした利用者の方へのサービス低下の事例は聞いていません」と答弁しています。本当にそうでしょうか。 

 懇談会では、あるヘルパーステーションの所長さんが、「要支援の利用者のうち数人が生活支援型訪問サービスに移行しなければならなくなった。でも、うちは生活支援型を行っていないので、他の事業所に移らなければならず、利用者は不安を抱えている」と訴えていました。通所サービス事業所を運営している人からは、基準を緩和したミニデイ型や運動型の通所サービスについて「原則6カ月間でやめるのはダメ。机上の空論だ」と痛烈な批判が寄せられました。介護サービスを担う人員不足も深刻で、ある通所サービス事業者は、「職安で募集しても紹介がなく、有料の紹介所に数十万円支払って人員を確保したが、そのこともあって昨年度は300万円を超える赤字になってしまった」と話していました。

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