年金200万円の単身高齢者では医療と介護の保険料計1万円超値上げに
昨年度、名古屋市では介護保険料、国民健康保険料、および後期高齢者医療保険料が値上げされました。私は、市議会財政福祉委員会での2024年度決算審査でこの問題について質問しました。
年金収入200万円の単身世帯の場合、75歳以上の高齢者は介護保険料と後期高齢者医療保険料を合わせて年間で11260円の値上げ、74歳までの高齢者は介護保険料と国保料を合わせて11040円の値上げになりました。年金収入200万円というのは、男性の平均の厚生年金受給額です。私は同委員会で、「物価高騰で暮らしが大変な時に、保険料値上げで負担増を強いたことに胸の痛みを感じないのか」と追及しました。
国民健康保険では、保険料値上げの要因の一つは、国保会計への一般会計からの繰入金の削減です。名古屋市独自の繰入金は、2015年度は約81億円でしたが、2024年度には約45億円に減少しています。繰入金の一つに、国が障害者などの医療費助成金を減額している分の補填がありますが、昨年度は「保険料収入の増加」を理由に、この繰入金を7億3千万円余も減らしてしまいました。私は、「国の減額分の全額を一般会計から繰り入れれば、保険料収入で増加した分を今後の保険料軽減に回せるではないか」と質問。「一般会計から財源を繰り入れて、保険料の引き上げを回避すべきだった」と指摘しました。

