5月14日を「平和の日」に制定――名古屋市が方針
11月9日に開かれた市議会総務環境委員会で名古屋市は、5月14日を「なごや平和の日」(仮称)に制定する方針を示しました。「平和の日」の制定は、名古屋空襲の犠牲者を追悼するとともに、悲惨な戦争の体験や記憶を後世に語り継ぎ、市民の平和意識の醸成を図ることを目的にしています。
2018年11月に東邦高校の生徒会から市議会に、「名古屋空襲慰霊の日」制定を求める請願が提出されました。当時も私は総務環境委員でしたが、請願審査の口頭陳情で同校生徒会の会長さんが、「私たち若者が戦争の体験を語り継ぎ、命のバトンをつないでいきたい」と発言されたことが記憶に残っています。戦争体験者が少なくなる中で、「命のバトン」をつないでいく上で、「平和の日」を制定する意義は大きいと思います。
この時の請願審査では、「慰霊の日」の制定という趣旨には賛同する立場からの発言が相次ぎましたが、63回に及んだ名古屋空襲でどの日を慰霊の日と定めるのかが悩ましい問題でした。5月14日は、昭和20年の空襲で名古屋城天守閣が焼失したこともあって、市が実施したアンケートでは数ある空襲の中で認知度が一番高くなっています。市の方針では、「平和の日」の事業は「平和の日を中心に」と、実施日を5月14日に限っておらず、実施主体は「市および市民」されています。名古屋空襲の慰霊を行っている団体が20ほどあるそうですが、1年を通した市民の取り組みも「平和の日」事業として位置づけるならば、別の日がよいと考えている人にも、「平和の日」を5月14日とすることに理解していただけるのではないかと思います。
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