〝ムダの三重奏〟 河村市長の徳山ダム導水路「容認」
徳山ダムの水を長良川・木曽川を経由して、愛知県と名古屋市に引く木曽川水系連絡導水路事業。河村市長は、「撤退」から「容認」へ方針を転換しました。名古屋市は、徳山ダム本体の建設に539億円負担しています。導水路の事業費は890億円で、市の負担は120億円。さらに、河村市長は揖斐川の水を名古屋市内に直接引くための市独自の導水管をつくる構想も示しました。これに50億円かけるといいます。〝ムダの三重奏〟です。
名古屋市の水は余っています。市が水利権を持っている木曽川からの給水可能量は日量160万トンあるのに、使っている水は日量80万トン余と半分にすぎません。そこで、河村市長は新たに3つの理屈を持ち出しましたが、市議会本会議で日本共産党の江上博之議員が論破しました。
市長は「豪雨が見込まれるとき、木曽川上流のダムから事前放流して被害を防ぐが、見込んでいた量の雨が降らなかった場合でも、導水路を通じて揖斐川から水を引いて木曽川の水量を確保できる」といいます。江上議員は、「事前放流して、見込んでいた量の雨が降らなかった例はあるのか」と質問。上下水道局長は「事前放流後に降雨があった」と答弁。市長が言うような木曽川のダムが空になった例はありません。
「堀川浄化」という理屈も、余っている木曽川の水を使えば済む話です。「揖斐川のおいしい水の確保」と市長は言い出しましたが、木曽川の水を利用した「名古屋の水」は「日本一おいしい」と言っているではないか。屁理屈を持ち出しての導水路建設は中止すべきです。
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