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2021年5月19日 (水)

自衛官募集「宛名シール」提供で除外申出を受け付けます

 防衛省・自衛隊が自衛官募集のための「適齢者」名簿の提供を自治体に求める動きが続く中、名古屋市は、昨年度から18歳の方の氏名・住所・性別を記載した宛名シールを自衛隊に提供しています。私は、今年2月議会の総務環境委員会で、自衛隊の協力要請に応じる義務はないことを質すとともに、「自衛隊に情報提供をしてほしくないという方への配慮として、除外申請を設けるべきだ」と要求。市スポーツ市民局は「他都市の状況も把握して検討する」と答弁しました。同局はこのほど、今年度の自衛官募集から、情報提供を希望しない方が申し出れば、提供する宛名シールから除外する「除外申出」を受け付けることを明らかにしました。

 除外申出は、近日中に市公式ウェブサイトで広報され、そこに掲載される所定の様式により、6月下旬までに電子申請サービスまたは郵送で申し出ます。今年度中に18歳になる方で、自衛隊への情報提供を希望されない方は申し出をしましょう。

 名古屋市の個人情報保護条例では、個人情報を取り扱う事務の目的以外に利用したり、提供したりしてはならないと定めています。ただし、例外として本人の同意を得ているときや法令又は条例に定めがあるときなどはこの限りでないと定めています。自衛隊への名簿(宛名シールも含む)の提供は、この条例に照らして問題ではないでしょうか。総務環境委員会でこの点を質問すると、当局は、自衛隊法施行令の第120条を持ち出しました。しかし、同条は「防衛大臣は、自衛官又は自衛官候補生の募集に関し必要があると認めるときは、都道府県知事又は市町村長に対し、必要な報告又は資料の提出を求めることができる」と定めているだけです。これは、防衛大臣の地方自治体への協力要請を根拠づけるものにすぎず、自治体が協力要請に応じる義務を規定するものではありません。

 自衛隊への募集は個人の自主志願が基本です。他の公務員の募集とは異なって、自衛隊だけ特別扱いするような対応は行うべきではありません。

 

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