高速道路の橋脚が歩道に林立――名高速の西・南渡り線計画
私は、名古屋市の都市計画審議会の委員も務めています。1月26日に開かれた同審議会では、名古屋高速道路の丸田町JCTに「西渡り線」と「南渡り線」という東山線と都心環状線をつなぐ路線を追加するなどの都市計画変更について審議しました。
「渡り線」計画では、丸田町交差点から西に向かう若宮大通の南北の歩道に橋脚を立てる。空港線も丸田町交差点から北に向かう西側の歩道、および南に向かう東側の歩道に橋脚を立てることになっています。いずれも300メートル以上にわたって、歩道上に数本の橋脚が立ち並び、高速道路の高架がかけられるのです。丸田町交差点の南では、高架の高さが30メートル。10階建てに相当します。私は、隣接するマンションの住民の方からお話を伺いました。「目の前に渡り線が架けられると、眺望が損なわれる。圧迫感がある。日陰になる」と訴えておられました。
名古屋市は「透光性の遮音壁を採用する」といいますが、遮音壁を透かして目の前の高速道路を車がビュンビュン通るのです。私は、同審議会で、「歩道に橋脚を立てて、高架をかけるという渡り線の計画が、沿線に住んでいる住民に与える影響について、もっと深刻に認識しなければいけない。こんな見解で、沿線住民の理解と納得が得られると考えているのか」と追及しました。市側は、沿線住民の理解が得られていないことを認めました。
名古屋市の『総合計画2023』では、「公共交通を中心とした快適なまちづくりを進めます」という施策を掲げ、「豊かな道路空間を人が主役の『みち』へと転換」する「みちまちづくり」を推進するとしています。歩道上に何本も高速道路の橋脚を立てる計画は、この方針に逆行するものです。歩道空間まで自動車道の付属物を構築するというのは、「人が主役」ではなくて、「自動車が主役」のみちづくりにほかなりません。
「渡り線」などの完成時期は2027年度とされています。2027年はリニアが名古屋駅まで開通する予定とされてきましたが、大井川の流量減少をめぐる静岡県との調整が難航し、JR東海は「2027年の開業は難しい状況となっている」と公言しています。私は。「リニアの2027年開業が難しくなっているのですから、2027年にこだわらないで、住民の意見を聞きながら、慎重に検討すればいいのではないか」と求めました。
この都市計画変更いは、私と2人の学識者の委員が反対しましたが、賛成多数で可決されました。
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