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2020年11月20日 (金)

職員給与の引き下げ――河村市長は「ほっとした」発言を撤回せよ

 名古屋市議会の11月定例会が開会しました。本日の本会議で私は、職員給与の引き下げについて質問しました。引き下げの内容は、人事委員会の勧告にもとづいて、月例給を0.24%、一時金を0.05月分引き下げるというものです。

 名古屋市人事委員会の勧告は、国の人事院や他の地方公共団体の人事委員会の勧告と比べて、職員にとってたいへん厳しいものとなっています。一時金については、国や愛知県、他の指定都市も引き下げを勧告しましたが、月例給については、国は据え置き、指定都市ではマイナス勧告は仙台市だけで、9都市は据え置き。他は、まだ、報告・勧告をしていません。

 河村市政の12年間、月例給のプラス勧告は、名古屋市では3回だけですが、国は6回、愛知県は8回もありました。しかも、2014年度は課長級以上については引き上げを行わず、一時金についても、2016年度は引き上げ幅を圧縮しました。河村市政の12年間で、職員(行政職給料表適用者)の平均年収は「約81万円の減少」と総務局長は答弁しました。

 河村市長は、人事委員会の勧告を受けて、「国が月例給を据え置く中、マイナス勧告が出たのでほっとした」とコメントしました。マイナス勧告に「ほっとした」という市長の言葉を聞いて、コロナ関連の業務が加わり忙殺されながら、コロナ感染のリスクも抱えながら、市民の命と暮らしを守るために奮闘している職員は、心が折れたのではないでしょうか。

 感染拡大防止の最前線で尽力している保健所・保健センターの職員にたいして市長は、議場で、「医療関係者の方からも『ナゴヤの保健センターは本当に頑張っとる』という声が私の元に届いている」「市民に成り代わり、職員にありがとうと言いたい」と感謝の言葉を述べています。私は市長に、「これが本心なら、給与を引き下げ、職員の労苦に報いられないことに胸が痛むのではないか。『ほっとした』などという職員の意欲を削ぐ言葉は撤回を」と求めました。

 市長は、「撤回するつもりはない」と答えました。職員の給与引き下げは、年収2百数十万円台から300万円ほどしかない会計年度任用職員の報酬にも連動します。低賃金の非正規職員も含めて、コロナ禍のもとで奮闘している職員に賃下げを強いていいのか、引き続き委員会で質疑します。

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