天守閣木造復元説明会――市民から疑問が続出
名古屋城天守閣木造復元の市民向け説明会が、河村たかし市長も出席して市内8か所で開かれています。11月30日に天白区役所で開かれた説明会には59名が参加し、疑問が続出しました。
2022年末完成が延期された木造復元。市側は今後の進め方について、「文化庁から指摘された事項も含めて石垣調査を実施し、天守台石垣の保全方針を見直した上で、保全策を講じる」と説明しました。こうしたプロセスを経て、現天守閣解体と木造復元を一体で文化庁の許可を得たいとしていますが、石垣調査にどれだけ時間がかかるのか、現時点でははっきりしていません。
参加者の質問に答えて市側は、「竣工時期が延びることによって追加費用が発生する」と認めました。「505億円の中に収まるようにしたい」と答えましたが、木材の保管費用だけでも1年間に1億円もかかります。市民から寄せられた木造復元の募金は、この2年間余りで約3億8千万円ということも明らかになりました。火災で焼失した首里城の再建のための募金が、1か月間で12億円を超えたことと比べても、名古屋市民の盛り上がりがありません。参加者から「火災が起きたとき、現天守閣よりも木造の方が安全だと思う方は」と問われて、市側で手を挙げたのは、河村市長ただひとりでした。
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