中部国際空港の二本目滑走路建設は急ぐ必要はない
中部国際空港の2本目滑走路建設について今議会では、西山あさみ議員が本会議で、私が総務環境委員会で、建設を急ぐ必要性がないことを明らかにする質問を行いました。
中部国際空港の2017年度の旅客数は1153万人。2018年度は1月までの速報値で1018万人です。過去最高の旅客数は、開港した2005年度の1235万人なので、そこに届くかどうかという状況で、仮に届いたとしても、開港時の旅客数に戻ったということにすぎません。発着回数は、那覇空港では16万6千回、福岡空港では17万8千回でも1本の滑走路で対応できていました。それぞれ現在、2本目滑走路の整備に入っていますが、発着回数が10万回余という中部国際空港の現状では、2本目を急いで造る必要性はありません。
中部国際空港の着工前の1998年3月に出された「計画案」(最終まとめ)では、滑走路を1本とした第1期計画で、旅客数は国際線800万人と国内線1200万人の合計2000万人、発着回数は約13万回とされています。現状はこの需要にも及んでいません。「計画案」では、「将来的には航空輸送需要が滑走路1本の処理能力を上回る時期がくる」と想定されていますが、その場合の「将来構想」における航空需要は、旅客数では2500万人、発着回数では約16万回とされています。現在の那覇空港や福岡空港並みの発着回数になったら、2本目が必要になるという計画なのです。当初の計画に照らしても、現状は2本目滑走路を必要とする状況ではありません。
総務環境委員会では自民党市議が、「2本目の整備を2027年のリニア開業に間に合わせろ」と質問。市総務局は、2027年に間に合わせるためには、2020年には着手する必要があると答弁しました。「そのメドは立っているのか」という自民党市議の質問に総務局長は「鋭意努力する」と決意を表明しましたが、メドがあるとは答弁しませんでした。これを受けて私が質問し、担当者は「国交省からは今後の需要を大きく増やすことが2本目の道を開くと言われている。空港法で2本目を位置づけてもらうことも必要」と答弁し、需要拡大などの課題があることが明らかになりました。
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