アジア競技大会の開催都市契約――財政計画の堅持と情報公開を
市議会総務環境委員会で、2026年開催予定の第20回アジア競技大会の開催都市契約締結後にアジア・オリンピック評議会(OCA)に支払う招致金などの補正予算について質疑しました。愛知県と名古屋市が負担する招致金は2242万円で、3分の1の747万円を市が負担します。
2016年9月の開催都市決定後、愛知県と名古屋市は、OCAから示された開催都市契約の修正を求めて、面談による協議だけでも10回行ってきたことが明らかになりました。修正協議の方針は、「主催者負担経費850億円、うち公費負担の上限600億円の実現を図ることを開催都市の原則的な考え方とし協議を実施」(委員会提出資料)するというものです。市総務局は「開催都市の財政負担の軽減を図り、収入を増やせる方向で修正に臨んだ」と述べました。
私は、「主催者負担経費850億円、うち公費負担の上限600億円の実現を図る」という修正方針が、6月4日に開かれた名古屋市のアジア競技大会推進本部会議の資料には明記されているのに、同日に開かれた愛知県の推進本部会議と県議会・市会議員連盟役員合同勉強会の資料には記されていないことを指摘し、「財政計画の実現を図るという立場は、名古屋市も愛知県もゆるがないということでいいのか」と質問。市総務局は「850億円を守っていけるよう努力する」と答弁しました。
開催都市契約には秘密保持条項が含まれていて原則非公開となっており、OCAの了解を得たうえで公開できるそうです。県・市の推進本部会議や総務環境委員会に報告された修正協議の内容についても、市総務局は「OCAの了解をもらっている」と述べました。私は、「アジア競技大会を県民・市民が心から歓迎できる大会につくりあげていくためには、県民・市民の意見を広く集約することが必要であり、そのためには情報の公開が不可欠だ。契約書の内容については、可能な限り詳細に、議会にも県民・市民にも公開してほしい」と求めました。市総務局は「なるべくわかりやすくお知らせしたい」と答えました。