復元天守へのエレベーター設置の有無は?――代表質問①
本日の市議会で代表質問に立ちました。名古屋城天守閣の木造復元をめぐっては、バリアフリー問題を取り上げました。河村市長は、本会議の所信表明で、「ナゴヤの象徴を本来の忠実な姿に戻したい」「木造本物復元整備がいよいよ本格化」すると述べました。天守閣にエレベーターを付けたら本来の姿に戻りません。本物の天守閣にはエレベーターは付いていませんでした。2月27日の記者会見では、「木造本物復元は市長選の公約だから、裏切ることはできない」、「全く本物でないなら、やめた方がええ」とまで言っています。
私は市長に、「エレベーターは設置しないというのが市長の考えか」「復元天守にエレベーターを付けたら、公約を裏切ることになりはしないか」と質問。市長は、エレベーターの設置もありうるとは答弁しませんでした。エレベーターを設置したくないというのが、市長の本心でしょう。しかし、障害者のみなさんなどはエレベーター設置を強く要望されています。バリアフリー問題をめぐって、〝本物〟にこだわる河村市長とエレベーター設置を求める障害者など市民との間で矛盾を深めています。
エレベーター設置の有無については、今月中を目標に決定するとされているバリアフリーの基本方針の明確にしなければなりません。市長は、「車いすで階段を上がれる新しい技術などを開発する」と答弁しましたが、開発できるかどうかわからない新技術のメドが立つまで待てません。私は、「バリアフリー問題一つとっても容易に解決できない天守閣木造化は、拙速に進めるのでなく、いったん立ち止まり、現天守閣の耐震化も含めて再検討すべきだ」と求めました。
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横井議員の「身障者エレベータはつけよ。と健康福祉局から市に指導があろうか。」は間違えている。
健康福祉局は市長に言えない。言わない。だから、副市長の基に集められた部局であった。
バリアフリー法は、住宅都市局の所管であり「法(県条例)に、違反している。」と、言えばそれだけの事であるが、副市長を頭にしたエレベータ問題を解決する7つの部局に住宅都市局が入っていない。
木造6階建て展望台は建築基準法に照らして違法である。それについて住宅都市局は市長の業務命令「天守木造化にまい進せよ」を笠に首をすくめて、違法建築である木造天守がいかにしたら建てられるかの説明を市民にしていない。
市は竹中工務店と契約して10か月も経ているにのに、基本設計契約では2月末の終了予定であったのだが、今だ、住宅都市局建築指導課に、違法建築だが建てられるのだという絵姿を示さず、違法建築が建てられる建築基準法第3条の「やむを得ない理由」は市民に明示できず「名古屋市建築審査会の同意」は取れていない。名古屋市案は相変らず違法建築のままであり、到底2022年までには建てられない。
横井議員は、本会議で住宅都市局長に質問すればよい事「市長のエレベータをやめるは、法(県条例)に違反していないか。違反していても、「史実に忠実な復元」なら、エレベータなしでよいと県は答えたのか。」である。「史実に忠実な復元」は、今だもって市長の念仏であり、建築基準法の第3条を満たしていないので効力はない。
建築基準法第3条の「やむを得ない理由」は、3月末に名古屋城跡保存活用計画がまとめられ、文化庁に認めれないと木造復元はできない。
市長は「面白い町になる」「子供たちの宝に」「耐震改修をしても寿命40年」「今の天守は老朽化して、耐震性がないので、耐震性の高い木造とする。」「文化庁は、天守の復元はこれからは木造でしか認めない。」と、天守木造化の「やむを得ない理由」を語ったが、この4月に出す文化庁への「やむを得ない理由」は、「史跡の本質的価値を高めるために、史跡の上にドンドン往時の姿を復元していく。」である。
議会は、この木造天守実現に際しての根本的な「文化」と「観光」を議論していない。名古屋市の提出する資料の上でしか考えなく、発言しないので、議会には木造天守の絵姿は永遠にみえないのである。
市に対しての質問は、単純な方法でよいのだ。「法に照らして名古屋市は進めているかどうか。」それだけである。
投稿: 高橋和生 | 2018年3月16日 (金) 12時47分