「Park‐PFI」による久屋大通公園の再生にたいする反対討論
本日の名古屋市議会で私は、久屋大通公園の再生にあたって「Park‐PFI」制度を活用する議案にたいして、反対討論を行いました。
「Park‐PFI」制度を活用する問題点の第1は、民間事業者の収益を確保するために、建ぺい率が大幅に緩和され、公共オープンスペースとしての都市公園の基本的性格がゆがめられることです。都市公園とは、レクリエーション活動の場であり、都市環境の改善に資する緑地であり、災害時の避難スペースでもあることから、原則として建築物が建てられない公共オープンスペースとしての基本的性格を有しています。ところが、久屋大通公園に限っては、「Park‐PFI」事業者に収益施設の建築を保証するために、法令で定められている10%の参酌基準を超える14%という建ぺい率の特例を設けます。その上、委員会質疑では、将来の「南エリア」の再生の際に、この特例のさらなる緩和が示唆されました。
第2は、民間事業者が、久屋大通公園を都心開発の一部として使用できるようになる懸念があることです。当局は、公園としての利活用のみならず、周辺の再開発などと一体となって進める考えを示しました。都心の貴重な公園が、開発のための空間に変質させられかねません。
なお、「Park‐PFI」制度には住民参加の手続きがないことも問題ですが、委員会質疑で当局が、認定された計画を市民に周知し、意見を聞く機会を設けると表明したことは重要です。
« 名古屋市内の戦争遺跡 市教委は103件把握 | トップページ | 東山公園などの都市計画の見直し検討中 »
「住宅・まちづくり・交通」カテゴリの記事
- 中部国際空港第2滑走路整備で市当局「需要見通しは立っていない」(2022.10.12)
- 天白渓の道路計画廃止と公園計画見直し――都市計画審議会で採択(2022.07.23)
- 中部国際空港の2本目滑走路整備は急ぐ必要ない(2022.03.22)
- 受験シーズンにおける地下鉄内での痴漢対策を――名古屋市交通局に申し入れ(2022.02.04)
- 相生山の道路――「折衷案」を検討するというが…(2022.01.18)
コメント