市民要求の実現へ展望ひらいた市長選挙
4月の名古屋市長選挙で日本共産党市議団は、岩城正光さんを支援してたたかいました。市長を変えることはできませんでしたが、市民要求の実現ではいくつかの点で展望を開いた市長選挙だったと思います。
岩城さんと私たちは、金持ち優遇の「減税」は廃止し、その財源で小学校給食費の無償化や敬老パスの利用拡大などを公約しました。投票日の2日前の朝、原駅前で岩城さんが街宣したとき、天白区選出の減税日本以外の県会議員・市会議員が勢ぞろい。こんなことは初めてでしたが、他党の市会議員も、「小学校給食の無償化は子どもの貧困対策として重要です」と訴えていました。これまで市議会の中で、学校給食の無償化を要求してきたのは日本共産党だけですが、岩城さんが目玉公約に掲げたことから、他党の議員も主張するようになりました。
敬老パスの利用拡大については、河村市長も市長選のマニフェストで「名鉄、JRなどへの利用導入を検討」すると公約しました。市長選挙後の市議会財政福祉委員会では、「高齢者の交通行動の実態把握調査」の結果が報告され、敬老パスを利用できる交通機関を名鉄・近鉄・JRにも拡大した場合の事業費が、0.95倍から1.17倍程度になるという試算が示されました。現在の事業費は約140億円ですから、最大で23億円ほどの追加財源が必要になります。この程度の財源を捻出することは今でもできますし、「減税」をやめれば120億円ほどの税収が増えますので、私鉄に拡大してもおつりがきます。
子ども医療費無料化の拡大については、河村市長もマニフェストの中で、中学生までの医療費無料制度の「継続・拡大検討」を掲げました。2月議会の代表質問で、私が18歳までの医療費無料化を求めると、河村市長は「いろいろな自治体がやっている。犬山市や千代田区。なかなか泣かせるところがある。総合的に考えていきたい」と答弁していました。「考える」から「検討」へと前進しましたので、ぜひとも実現したいと思います。
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