天守閣の解体・木造化を市長選挙の争点に
名古屋城天守閣の木造復元に向けた基本設計などの予算案が、本日の市議会本会議で可決しました。反対したのは、日本共産党の他に2人の自民党議員。日本共産党の江上ひろゆき議員が反対討論を行いました。
平和と戦後復興の象徴として再建された現在の天守閣を、急いで壊して木造化することに、市民の合意はありません。昨年5月に名古屋市が行った2万人アンケートでは、「2020年7月までの木造復元」は21%。河村市長は完成期限を2022年12月に伸ばしましたが、超短工期の市長提案は〝否決〟されています。日本共産党市議団の市政アンケートでも、「まずは耐震補強を」が52%です。市当局も、委員会審議で「市民の機運醸成」を図らなければいけないことを認めるほど、市民合意はありません。
「税金は1円も使いません」と市長がいう収支計画も破たんしています。入場者数と収支見込みにたいして、民間調査会社からは長期の予測は不可能と指摘されています。市当局も「税金投入しないように努力する」としか言えません。収支計画や財源問題などの課題解決の方向が見えず、賛成した自民・民進・公明が、これらの問題で附帯決議をつけざるをえませんでした。
木造化予算案の可決は見切り発車と言わざるをえません。竹中工務店との設計契約・基本協定締結は市長選挙後ですから、天守閣の解体・木造化を市長選挙の争点にして、民意を問うべきです。
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