鉄筋コンクリートの天守閣は40年を超えて長寿命化できる
本日、日本共産党市議団主催で「名古屋城天守閣 あわてるな!木造化」と銘打った集いを開きました。「東京オリンピックまでに」とあわてて進める木造復元を止めよう!という発言が参加者から相次ぎました。
名古屋市は、現在の鉄骨鉄筋コンクリート造りの天守閣は、「耐震改修しても40年の寿命」しかないと喧伝し、「2020年7月までの木造復元」に市民世論を誘導しようとしています。しかし、「40年」というのは、コンクリートの寿命は概ね100年という通説から導いたものにすぎません。再建から84年が過ぎた鉄筋コンクリートの大阪城は、建て替える予定はありません。
本日の集いでは、建築士の滝井幹夫さんが、名古屋市の発注による現天守閣の『耐震対策調査委託報告書』(2010年9月)と『耐震診断概要書』(2011年2月)の検討を踏まえて、「現在もコンクリートは設計上必要な圧縮強度を保っている」「特定の箇所を除くと中性化の進行は少ないだろう」「鉄筋は錆の進行が一定程度見られるが、耐久性・耐用性を著しく損なうものではない」と指摘。「劣化対策を行なえば、耐用年数は40年と限定せず、延命の可能性が大きく開けてくる」と述べられました。長寿命化はできるのです。
« 盛り上がらない「天守閣木造復元」報告会 | トップページ | 議会基本条例の精神に立ち返り、市民の声が届く議会に――議長選挙の所信表明 »
「経済・市民・文化」カテゴリの記事
- 河村市長「不適切」と認める――名古屋城「差別発言」問題での「熱いトーク」発言(2024.02.19)
- トイレの男女格差――日本ガイシホール(総合体育館)の場合(2023.10.10)
- 名古屋城市民討論会での差別発言問題――有識者交えたチームで検証(2023.06.30)
- 問われる「人権よりも天守『本物復元』優先」――市民討論会での差別発言問題(2023.06.23)
- 差別発言を制止しなかった河村市長の人権意識(2023.06.14)
« 盛り上がらない「天守閣木造復元」報告会 | トップページ | 議会基本条例の精神に立ち返り、市民の声が届く議会に――議長選挙の所信表明 »
コメント