副市長の人事をめぐる河村市長の度量のなさ
河村たかし市長は、「任期をまっとうしたい」と表明している岩城副市長など二人の副市長を任期途中に解任し、新たに二人の副市長を選任する人事案件の提出を予定していましたが、本日、提出を見合わせました。その理由は、「諸般の事情」の一言。さっぱりわかりません。自民・民進・公明が反対する構えを見せていたので、議会の同意を得られないと判断したようです。その一方で、岩城副市長と田宮副市長については予定通り解任すると言い張っています。河村市長が、「意思の疎通を欠いていた」という副市長を辞めさせたいだけだったとしか思えません。
日本共産党市議団はこれまで、河村市長が提出した副市長の人事案件にたいしては、河村市政そのものが評価できないとする立場から、市長を補佐し、その政策の忠実な遂行者である副市長の選任には同意できないという態度をとってきました。ところが、今回の副市長解任劇から、市長を諌めることも、市長を補佐する副市長の重要な役目であることが浮き彫りになりました。とりわけ、河村市長のような特異な市長のもとでは、副市長には市長の暴走にブレーキをかける役割の発揮が期待されることから、その選任にあたっては、人物で評価することがいよいよ重要であると考えました。
この点で、市長が選任を予定していた二人は、行政手腕や人格から、市長を諌めることが期待できること、また、名古屋市で初めてとなる女性の副市長登用も評価できることから、共産党市議団は、副市長選任の同意案件に賛成する予定でいました。
同時に、予定されていた本会議での質疑や討論の中で、河村市長にたいして、「市長に耳の痛い意見を言う人を遠ざけようというのが、副市長交代の背景にあるとすれば、市長の器量が問われる。河村市長には、副市長などの諫言を受け入れる度量を備えてほしい」と忠告するつもりでした。その機会はなくなりましたが、忠告しても受け入れる度量が、河村市長にはないように思えます。
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