天守閣木造復元に「税金を使わないわけではない」と市当局
本日の市議会で日本共産党の岡田ゆき子議員が行った新年度予算案にたいする反対討論で、名古屋城天守閣木造復元について述べた部分を紹介します。
河村市長は「天守閣で稼げるまちにすれば、福祉に回すお金をつくることができる」、「入場者数400万人で、入場料は500円。30年で返せば、総額600億円かけても税金は一切使わない」と、発言を繰り返していました。しかし、経済水道委員会での予算審議の場で市民経済局の説明は二転三転。当局が示した木造復元後の入場者数の予測は、現在の2倍の330万人。市長の公言した400万人と大きく違います。
木造復元に必要な建設費用は、建設費400億円に利子分を加えると総額485億円かかるとしていますが、倍増する予測の入場者数で得られる入場料見込み額は、247億5000万円。必要な費用の半分にしかならないことが判明しました。差引237億円余を何で穴埋めするか。市民経済局は、国・県の補助金、寄付金を確保すると説明しましたが、これは、今後あるのかどうか、あってもいくらもらえるのかも不確定なものです。さらに、市長は「入場料500円で」と公言していましたが、市民経済局は、「入場料の値上げまで想定している」という考えも明らかにしました。
市長がタウンミーティングで言い切っていた「税金は一切使いません」という発言についても、市民経済局は「計画通りにいかない場合は、税金を投入しないというわけではない」と答弁しました。河村市長のまちがった情報に基づく発言が、市民を惑わすものであるということが、はっきりしたのではありませんか。市民に正しい情報を提供しないまま、市民アンケート実施へと進めるわけにはいきません。
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