図書館への指定管理者制度の導入 なし崩し的に拡大
名古屋市の図書館への指定管理者制度の試行導入について、これまでの志段味図書館1館から、新たに中村・富田・緑・徳重の4館へと拡大する条例案が提出されています。本日の市議会本会議で、日本共産党の高橋ゆうすけ議員が質疑を行いました。
志段味図書館では、指定管理者制度が導入された1年目は、総括責任者、副総括責任者、窓口責任者が相次いで辞職し交代するという由々しき事態が起こりました。サービスの向上についても、検証委員会では、「児童サービスについては、提案時の期待に応えるものではなかった」との意見が出されています。こうした検証結果を具体的に指摘した高橋議員にたいして、下田教育長は「市の指導助言等により、改善すべきところは改善され、指定管理者として必要な水準に達している」と答弁。指定管理者制度の導入当初は問題があったことを認めました。
試行導入の対象に志段味図書館が選ばれた理由は、同図書館が「蔵書数や施設が比較的小規模の支所館内図書館であり、民間事業者のサービス向上が反映されやすい」からだとされました。しかし、サービス向上は見られませんでした。すると今度は、「複数館での運営や事業の継続性という新たな視点」(教育長)で試行を拡大するといいます。「試行」を名目にした図書館への指定管理者制度のなし崩し的な導入拡大に思われてなりません。
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