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2016年1月10日 (日)

天守閣タウンミーティングでの底の浅い河村市長発言

 各区で開かれている名古屋城天守閣整備のタウンミーティング。参加者から「天守閣木造復元に400億円も投入したら、福祉や暮らしの予算が削られる」という懸念の声があがっています。これにたいして河村市長は、「税金は使いません。市債を発行すれば、すぐ売れる。入場者数が年間300万人に増えるので、入場料収入だけで元本も利息も30年で返せる」と言います。入場料500円×300万人×30年=450億円となり、これで建設費の借金が賄えるという皮算用です。 

 しかし、これは、名古屋城の管理運営費や補修費などをまったく考慮しない暴論です。名古屋城の職員の人件費と管理運営費だけでも年間5億円余りかかっています。加えて、お堀の石垣の整備など天守閣以外の施設の保存・整備費などが支出されています。市債を発行しても、結局、税金で返していかなければなりません。 

 「『東京オリンピックまでに』と、急ぐ必要はない」という市民の意見にたいして、河村市長は「江戸城が先に木造復元を始めたら、材木がなくなってしまうから、早くやらないかん」と言います。江戸城の天守閣再建は、あるNPO団体が唱えているにすぎず、江戸時代初期に焼失した天守閣の図面なども整っていないことから、実現可能性に乏しいものです。 

 「東京がクソみたいにいばっとる」とタウンミーティングで暴言を繰り返し、江戸城を引き合いに出して、材木の争奪戦をあおる河村市長。文化財にたいする謙虚さが感じられません。

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