名古屋市教委の歴史教科書シンポでの藤岡氏発言
今年の夏は、来年度から使用する中学校教科書の採択が行われます。名古屋市教育委員会は6月7日、歴史教科書の執筆者をパネリストとするシンポジウムを開催しました。日本共産党市議団は、このシンポジウムの内容の変更もしくは中止を申し入れていました。その理由は、文部科学省が教科書発行者にたいして、「教科書に関する講習会または研修会を主催せず、編著作者をこれらに関与させないこと」という通知を出していることから、教育委員会主催であっても執筆者を関与させることは問題だと考えたからです。
同シンポでは、パネラーである自由社の藤岡信勝氏が、私たちの申し入れをとりあげて、「共産党が、特定の教科書執筆者を誹謗中傷する政治介入をしている」と非難しました。申し入れの中で、パネラーである藤岡信勝氏と石井昌浩氏(育鵬社)の名前をあげて、「過去の侵略戦争と植民地支配を美化する教科書の執筆者」と断じていることが気に入らなかったからでしょう。
藤岡氏はこのシンポの中で、南京事件について「史料によれば『なかった』が、政治的に『あった』とされている。教科書では書かない方がいい」と発言しました(「中日」)。南京大虐殺があったことは、関係者の無数の証言が実証している歴史の事実であり、政府も公式見解(外務省ホームページ)で「非戦闘員の殺害や略奪行為等があったことは否定できない」と認めています。これを否定したのですから藤岡氏は、「侵略戦争美化の教科書執筆者」であることを自ら証明しているのではないでしょうか。極右勢力や自民党が歴史を偽る教科書の採択を進めようとしていることこそ、教科書採択への政治介入だと言わなければなりません。
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