相生山緑地の道路建設 市長の「廃止」判断は適切
河村たかし市長は本日の記者会見で、相生山緑地を横断する弥富相生山線の建設について、道路事業の廃止を表明しました。私は、適切な判断だと評価します。
市長は記者会見で、近隣住宅地への通過車両の入り込み対策については、通行許可書を発行して近隣住民の自動車通行を確保しつつ、一部区間の道路を通行止めにするなどの措置を警察に要請すると述べました。通過交通の抑制策は、弥富相生山線の開通ではなく、「別の方法」がある――私も同感です。私は、10年余り前になりますが、この道路の着工前に、コミュニティ道路や一方通行規制などの「コミュニティ・ゾーン形成事業」の実施を提案しました。
市長はまた、すでに建設された部分については、道路部分も緑地公園として都市計画決定し、子どものキャンプ場などとして活用する。障害者も利用できるユニバーサルデザイン都市公園として整備する。ただし、一車線程度の園路を設け、救急車などの緊急車両は通行できるようにするなどの考えを示しました。〝賛成派〟の住民の意見にも一定の配慮をしたものだと思います。そして市長は、すみやかに都市計画審議会に諮問して審議してもらう手続きを進めると表明しました。
今回の市長判断に失望する地元住民もいるでしょう。しかし、道路建設が中断してから5年近くたち、住民の意向調査を踏まえて、ようやく市長が判断したのですから、この判断を尊重し、道路事業を廃止したうえで、緑地の整備や近隣住宅地の通過交通問題などにとりくんでいくべきだと思います。