志段味図書館の指定管理者――職員3人が交代し、収支は赤字に
本日の市議会教育子ども委員会の決算審査では、昨年度に試行導入された志段味図書館の指定管理者制度について質問しました。経費の削減が、指定管理者制度のメリットの一つとされていますが、志段味図書館の管理運営費は、直営だった2012年度よりも指定管理者制度が導入された2013年度の方が、「若干増えています」(市教委)。削減されたのは人件費です。
ところが、その人件費も、指定管理者が立てた予算を880万円余り上回り、そのため指定管理者の収支は720万円余の赤字になりました。どうして人件費が予算オーバーしたのか。総括責任者や副総括責任者、窓口責任者の3人が、年度途中に交代し、引き継ぎに二重で給料を払ったり、窓口のスタッフを増員したからだそうです。
図書館の運営は、地域の特性や住民のニーズを理解した専門職員としての司書を確保することが重要だと言われています。図書館への指定管理者制度の導入は、人件費の削減などにより、安定した長期雇用が保障されず、短期的に職員が入れ替わることによる弊害が指摘されています。志段味図書館では、早くもこの弊害が生じたのではないでしょうか。
志段味図書館の常勤窓口スタッフは、1年更新で時給制。時給は、指定管理者の採用募集を見ると、この地方では870円程度です。おそらく月収14~15万円であろう低賃金の職員が、専門性が求められる図書館運営を支えている。頭が下がる思いの一方で、公共施設にワーキングプアを拡大する指定管理者制度に憤りを感じています。
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