名古屋市の臨時教員は1年で学校を変えられる――おかしな話です
本日、「愛知・臨時教員制度の改善を求める会」が名古屋市教育委員会と交渉し、私も出席させていただきました。
話し合いの項目の一つは、教員採用選考試験において、臨時教員の経験と実績が評価されるような採用選考に改善することです。名古屋市では50歳代の臨時教員の合格率はきわめて低くなっています。愛知県は特別選考制度を導入し、経験ある臨時教員は校長推薦により一次試験を免除し、二次試験では多くの臨時教員が合格するようになったそうです。56歳の臨時教員の方が、「学校では『若い教員を指導してほしい』といわれているが、採用試験に受からない私が指導していいのかと思いながら指導している。これまで名古屋市を受験してきたが、今年度は、特別選考で臨時教員の経験をそれなりに重視している愛知県を受験することにした」と話していました。教師経験豊かな人が名古屋市の受験を敬遠するのは、名古屋市の教育にとって大きな損失ではないでしょうか。
市教委側は、「50歳以上の合格率など他都市の状況を調査する。採用選考における教員経験の評価は他都市の動向をみながら検討する」と答えていました。
話し合いのもう一つの項目は、臨時教員は同一校で欠員があっても任用の継続が認められないという問題です。臨時教員は原則として1年で学校を変わらなければならない。これでは、子どもたちや保護者・同僚教職員とのかかわりが断ち切られ、教育にとって大切な信頼関係を築くことが困難になります。「同じ学校で欠員がある場合、臨時教員が継続して働くことができる」というのが、世間の常識ではないでしょうか。どうして同一校は1年限りとしているのか、まったく理解できません。
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