徳山ダム導水路事業からの撤退の決断を
「平成27年度の一日最大給水量は124万㎥」という水需要予測を根拠に、名古屋市は、徳山ダムからの導水路事業に参加してきました。しかし、この予測が過大だったことがはっきりしました。本日の市議会経済水道委員会で、私が、26年度の一日最大給水量の見込みを尋ねると、上下水道局は「23、24年度と同程度(89万㎥)の傾向」と答弁し、「水需要予測と現実にはかい離がある」と認めました。
名古屋市は、「10年に1回程度の渇水時」においても、木曽川だけ106万3千㎥の給水可能量があるので、長良川や揖斐川から導水しなくても十分対応できます。上下水道局は、このことは否定できなくなり、「平成6年のような大渇水に対応するために徳山ダムの水利権は必要」と言い出しました。しかし、平成6年頃は一日最大給水量が110万㎥を超えていましたが、現在は90万㎥を切っています。市民が使う水の量は減り続けている。平成6年の大渇水でも名古屋市では断水はなかったわけで、平成6年相当の大渇水が起きても節水によって対応できます。名古屋市が121億円も負担して導水路事業に参加する必要性はまったくありません。
徳山ダム導水路事業は国で凍結されていますが、どうするかの検討は進んでいません。名古屋市も事業への参加を継続するか「検討中」という態度です。検討中といいながら、国の検討に下駄をあずけていますので、私は、「市が主体的に検討し、導水路事業からの撤退の決断を」と求めました。
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