公開された平和堂の千手観音
名古屋市平和公園の平和堂の内部が、21日から今日までの3日間、一般に公開されると聞いて、私も見学に出かけました。堂の1階には、小林橘川氏までの歴代名古屋市長の銅像が並んでいます。お目当ては2階に安置されている千手観音像。日中戦争の最中の1941年5月に、南京から名古屋に贈られた千手観音像は、清代末期の創建といわれる約4メートルの木像で、全体が金箔でおおわれています。千手観音像の隣には、同年3月に名古屋から南京に贈られた、高さが約10メートルあったとされる十一面観音のミニチュアも置かれています。
「戦没者の慰霊と日中親善が、十一面観音像に科せられた役割ですが、(日本)軍当局の意図は宣撫工作以外のなにものでもありません」(『戦乱の海を渡った二つの観音様』)。南京の汪兆銘「かいらい政権」は、その返礼として毘盧寺の本尊だった千手観音像を名古屋に贈ったのです。十一面観音像は文化大革命で破壊されてしまい、千手観音像は年間にわずかな期間しか人目に触れることなく、平和堂の中にひっそりと佇んでいます。
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