弥富相生山線――工事再開か、中止か
2010年1月から中断している相生山緑地を横断する都市計画道路「弥富相生山線」について、市議会土木交通委員会の決算審査で議論が集中しました。7日の同委員会では、入倉副市長が「来年度予算編成の時期を迎え、どうするか決めるときがきた。地元の大方の意見をもって、速やかに判断する」と答弁しました。また、河村市長がマニフェストに掲げている住民投票について、入倉副市長は「住民投票は(住民の意向を把握する)一つの例」と答弁し、減税日本ナゴヤの委員も住民投票にこだわらない考えを明らかにしました。
弥富相生山線の建設をめぐって、私は、工事着工前の2002年から04年にかけて本会議で4回質問しています。「自然環境の保全と生活環境の改善を両立させる」という立場から、早期開通を望む住民が期待している通過交通の抑制策として「コミュニティ・ゾーン形成事業」という対案を提案しつつ、ヒメボタルなど自然環境に与える影響が少なくなく、地元住民の合意が形成されていないことから、道路建設の凍結を求めました。しかし、04年3月に工事が始まり、それ以降は、建設にあたってはヒメボタルなどの自然環境に最大限配慮せよ、という立場です。
土木交通委員会では、自民・公明・民主・新政の4会派が、「市長は、早急に建設の是非を判断すること」という共同意見が出されました。共産党は同委員会に委員がいません。私も、市長が早急に是非を判断すべきだと考えます(共同意見の前段には賛成できない点もありますが)。住民の意向を把握する必要があるというのなら、アンケート調査も一つの方法だと思います。
市長が工事再開という判断を下す場合には、「学術検証委員会」の報告書で示された踏み込んだ対策(たとえば夜間の通行止め)を検討する必要があると思います。中止という判断を下す場合には、「コミュニティ・ゾーン形成事業」など面的な交通規制による通過交通抑制に本気になってとりくむ必要があると思います。
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