天守閣「木造復元ありきではない」と名古屋市市民経済局
本日の市議会経済水道委員会では、名古屋城天守閣の木造復元を前提にした調査費について、市民経済局長は、「市長マニフェストの思いを予算にしたもので、木造復元ありきではない。やるか、やらないかを判断する材料をそろえるために調査する」と答弁しました。「やるか、やらないか」という調査をやらなければいけない市当局はご苦労だ。
名古屋城天守閣の木造復元については、これまでも調査が行われており、工期は「約18年」、概算事業費は使用する木材の材質などによって「約270億円、320億円、400億円」、そして様々な課題があることが明らかになっています。
今回の調査では、「博物館機能」についても調査されます。現在の天守閣内の展示スペースは、博物館相当施設の指定を受けていますが、本物に近い木造復元では、天守閣内に展示スペースを設けることができません。その場合には、新たな博物館施設を整備するか、既存の施設に資料を分散すると市当局は言います。しかし、展示スペースが「名古屋城の入場者の8割が入る天守閣」(市当局)の中にあるから、多くの入場者に見てもらえるのです。天守閣内からの移設・分散は、博物館機能の低下をもたらすでしょう。
他会派の議員が、私の代表質問に河村市長が「背負子で上がれば」と答えたことを質してくれました。市当局は、名古屋城内で人力車を引いてくれた学生ボランティアに、高齢者などを背負って階段を上がってくれるか尋ねたところ、「やりません」というのが答えだったそうです。
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河村市長を質す際には、維持管理費についても触れて下さい。何も考えがないと思います。
国内にあった城の天守閣がなぜ減少したのかについても認識を質しても良いかと思います。
投稿: 維持管理費 | 2013年6月29日 (土) 22時11分