震災がれき補正予算で自民の修正案が可決――愛知県議会を傍聴
本日の愛知県議会で、震災がれき受け入れの補正予算案にたいして、自民党県議団が提出した修正案が可決されました。採決の方法は、50年ぶりという記名投票。議員名が書かれた白札(賛成票)と青札(反対票)が議員に配られ、演壇に設けられた透明の2つの投票箱に、どちらかの札を入れるという投票方法です。結果は白札が52票、青札が50票でした。
自民党の修正案は、震災がれき受け入れ経費のうち、受け入れ候補地の碧南、知多、田原の3市での住民説明会の開催経費と被災地見学会の費用を削除するもの。その理由はこうです
――県は3市に焼却炉と仮置き場、最終処分場を整備することを予定していたが、可燃がれき量が大幅に減少したので、大村知事は焼却炉の新設は断念した。受け入れの前提条件が変わったのだから、3市とあらためて協議する必要があり、3市に特定した住民説明会の予算計上はすべきでない。がれき受け入れの全体像が示されていないから、一度立ち止まる必要がある。
この理由は、筋が通っているように思います。民主、減税日本一、公明は修正案に反対して質疑・討論を行いましたが、「被災地支援のために助け合わないのか」という点に終始。「被災地のために協力したい」という思いは、自民党も、そして私たち共産党もいっしょです。答弁に立った大村県知事は、「自民党も同じ日本人なら受け入れを」と気色ばんでいましたが、その様子を見ていて、感情論で一方的にことを進めようとする県知事の姿勢が一番の問題だと思いました。
質疑や討論を聞いていて、わからなかったことがあります。自民党は、がれきの試験焼却費については、どうして削除を求めなかったのかということです。県は焼却炉の新設を断念する一方で、市町村の既存炉で可燃がれきの試験焼却を行うといいます。本格焼却をやらないのなら、試験焼却も必要ないではありませんか。愛知県議会に日本共産党の議員がいたなら、こうした点も質すことができるのに。歯がゆい思いをしました。
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