「磁気ループ」で難聴の人たちも“よく聞こえた”
私は先日、難聴の人たちと一緒に、可搬型の磁気ループの貸し出しなどを行っている名古屋市身体障害者福祉連合会の聴覚言語障害者情報文化センター(中村区)を訪ねました。
磁気ループは、スピーカーに音を出すかわりに、ループ状の電線に音の電流を流し、磁界として音の信号を空中に出す仕組みです。この磁界の音信号は、Tコイル付きの補聴器や専用受信機で聞くことができます。
私たちが案内された聴言センターの会議室には、磁気誘導アンプにつなげたループ(電線)が机の周りをぐるり。受信機を耳にあてると、スピーカーからは音が出ていないにもかかわらず、マイクで説明する同センターの職員の方の声がはっきりと聞こえます。「3種類の補聴器を持っている」という難聴の方も、「補聴器だけでは聞きづらかったが、磁気ループだとよく聞こえる」と喜んでいました。
私は11月25日の名古屋市議会本会議で、磁気ループの設置の促進や設置している施設の市民への周知を求めました。
名古屋市の「福祉都市環境整備指針」では、劇場などに磁気ループなどの集団補聴装置を設置することになっています。私が、市当局を通じて調べたところ、磁気ループがある施設が19か所、赤外線装置が8か所、FM装置が1か所でした。文化小劇場や区役所の講堂、科学館のプラネタリウムなどですが、市民への周知が不十分なため、多くの施設では使用実績がありません。
私は、「生涯学習センターなどの集会室、市民病院や区役所の窓口などにも磁気ループの設置を求めるとともに、磁気ループが設置されている施設については、市民への周知を徹底すべき」と求めました。市健康福祉局長は「集会室については設置のPRに努めたい。障害者施策の案内冊子に設置している施設を記載するとともに、施設の管理者にたいして館内掲示などの広報に努めるよう働きかける」と答えました。
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